皆さんこんにちは。9月に入り、暦の上ではすっかり秋ですが、まだまだ暑さが続きますね。朝晩は少し涼しくなってきたものの、昼間は汗ばむ日も多く、体調管理が難しい時期です。こんな時こそ、無理せず休息を取りつつ、ファッションやヘア、メイクで気分を上げて過ごしていきましょう。
さて、先日とあるCM撮影に参加させていただきました。残念ながら商品名は公表できないのですが、テーマはずばり「におい対策」。普段の生活でも誰もが一度は気にしたことがあるテーマですよね。スタジオの現場でも、「気になるにおい」というキーワードが飛び交い、撮影チーム全体がその空気感を共有しながら進んでいきました。
表情ひとつで“においの悩み”を表現するモデルの力

今回ご一緒したモデルさんは、とても素敵で本当に良い香りがする方なのですが、役柄として“においに悩む人”を演じる必要がありました。「もっと臭い顔が欲しい!」「その表情は“臭い”じゃなくて“悪臭”かも!」などとディレクターやスタッフから声が飛び交い、現場は思わず笑ってしまうような空気に包まれていました。それでもモデルさんは次々に表情を変え、悩みから解消へと移り変わる様子を見事に演じてくださり、まさにプロの技だなと感心しました。
ヘアメイクで雰囲気を一変!悩みから解放された姿へ

ヘアメイクの面でも、演技に合わせた細やかな調整が求められます。においに悩んでいるシーンでは、しょんぼり感や気持ちの沈んだ雰囲気が伝わるように、髪はストレート寄りに。メイクはあえてリップカラーを明るすぎない色味に抑え、全体的に落ち着いたトーンに仕上げました。すると、表情と相まって自然と“悩んでいる人”に見えてくるんです。
そこから衣装チェンジを挟み、悩みが解消されたシーンへ移ると、雰囲気はガラリと変わります。髪の毛は軽く巻いて動きを出し、メイクは少し濃さを加えて表情をはっきりと演出。リップも明るめのカラーにチェンジすることで、顔色がパッと明るく見え、前向きな印象に仕上がりました。撮影では「目で見たときの仕上がり」と「カメラを通したときの仕上がり」が大きく異なるため、モニターで何度も確認しながら調整を重ねていきます。最終的に視聴者の方が目にするのはカメラ越しの映像ですから、そこに合わせた最適解を見つけるのが大切なんです。
現場の達成感と、スチール撮影と動画撮影の違い

モデルさんの表現力が素晴らしく、クライアントさんからも早々にOKが出たため、予定よりもスムーズに撮影が終了しました。みんなで力を合わせて良いものを作り上げ、予定時刻よりも早く終えられると本当に嬉しいものです。チーム全体の達成感もひとしおで、現場が一気に明るくなる瞬間でした。
また、CM撮影には「スチール」と「動画」の二つの形式があります。スチール撮影は、必要な枚数をテンポよく撮影して、良いカットが撮れればすぐに衣装チェンジへ進みます。それに比べて動画は、欲しいシーンを必要な秒数分撮り、細かくチェックしながら進めるので、どうしても時間がかかるんです。その分待ち時間も長くなるのですが、そんな時は涼しい控室でスタッフやモデルさんたちと女子トーク。内容は……もちろん秘密です(笑)。でもこうしたちょっとした交流も、現場の楽しみのひとつなんです。
まとめ
今回も学びと笑いにあふれた撮影となりました。改めて、ヘアメイクの力で“悩みのある人”から“自信に満ちた人”へと変わっていくプロセスを間近で見られたことは、とても刺激になりました。
それでは、また次回のコラムでお会いしましょう。
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