スタイリストのお仕事(スチール撮影)

スタイリストのお仕事

今回はスチール撮影でのスタイリストのお仕事の話をしたいと思います。

みなさんがよく目にされる折込チラシですが、モデルさんの着ている衣装のすべてがチラシに掲載したい商品、という訳ではありません。

そのチラシでPRしたい商品が、例えばブラウス、Tシャツ、デニムパンツの3アイテムだったとします。これらを上下セットで掲載したい、ということはほとんどありません。

このような場合に残りの部分をスタイリストが準備することになります。もちろん、残りの部分のスタイリングは基本的に同じクライアントの店舗になります。

撮影前日

まずは撮影前日、どういった商品の撮影をするのかをチェックする為にスタジオへお邪魔します。チェックポイントは以下の3点です。

  • どんなときに使うアイテムなのか
  • バック紙の色味
  • ロケ撮影の有無

あるアイテムを部屋着っぽくコーディネートして、モデルさんに着てもらって撮影し、仕上がりを見た後に実はアジアンチックに着せたかったんですよね・・・なんて言われてしまったらとんでもない事になってしまいます。

なので、どんなときに使う服なのか?はしっかり把握する必要があります。

また、合わせる服の色味を決めるために、バック紙の色味を確認しておく必要があります。スタイリングした服とバック紙の色味が被ってしまっては大変なことになります。

ロケ撮影の有無の確認も重要です。ロケがある場合はどの衣装でロケに行くのか?を確認しておきます。ロケの場合は、なるべくモデルさんにその衣装に合った靴を持ってきてもらうようにします。

これらを確認しながら、チラシに掲載する商品をスマホで撮影し、衣装手配に向かいます。

衣装手配

衣装手配は、基本的にクライアント様の店舗になります。一か所で全て揃えられる時もありますし、あちこち探し回って手配する場合もあります。今回は一か所で全て揃えられるところのお話をさせて頂きます(^_-) 

そこは、大きな12階立てのビルで、階ごとにメンズ、レディース、キッズ、小物などを販売されていて、多くの衣装が揃っています。スタジオで撮ってきた写真を見ながら、その商品に合う服やカバン、アクセサリーや靴、帽子などを探していきます。

どうしても決まらない服も何着かは出ることもあります。そのときは、2~3着候補の服を借りておき、撮影時に実際にあわせてみて、一番しっくりくる物を選びます♪

必ず1着につき1点と決まっている訳ではないので、迷った時は多めに借りて、実物と照らし合わせて決めます。そうすれば失敗も少なくすみますね♪

また、小物やアクセサリーなども多めに借りてくると、色んな使い方が出来るので便利です。

手配した衣装が少ない場合は手持ちで持ち帰ることもありますが、持ち帰るには多すぎる場合は撮影日の朝にスタジオに着くよう衣装を送って頂きます。

撮影当日

スタイリストは少し早めにスタジオ入りし、手配した衣装と撮影の為に送られてきた商品のコーディネートを始めます。頭の中でイメージしていたのと違う場合は、予備で借りた衣装と組み合わせます。

そして、モデルさんが分かりやすいよう撮影順に衣装を並べ、ハンガーラックに掛けていきます。

モデルさんがスタジオ入りされたら、先にトップスを着替えて頂き、ヘアメイクをして頂きます☆☆☆

通常、同じモデルさんに何着も着ていただきますので、なるべく別人に見えるように作っていきます。そのため、衣装や年齢に合わせたヘアメイクチェンジを複数回行うことになります。

靴の裏に汚れが付いているとバック紙が汚れてしまうので、必ず透明のテープを靴の裏に貼ります。そうすると、外で履いた靴でもスタジオを汚す心配がありません。撮影前に衣装について気をつける点は以下の3点です。

  • 衣装が少しゆったりしている場合、服の後ろをクリップなどでつまみ体にあったサイズに見せます
  • パンツの場合、裾が長いときは両面テープで止めて長さを調節します
  • 帽子をかぶる場合、顔に影が入って暗くなりやすいので、浅めにかぶってもらいます(モニターを見ながら調節します)

撮影開始

メインは商品なので、手配した衣装や小物の方が目立つことがないよう、カメラマンさんに次の商品が何かをしっかり伝え、ポージングを決めて頂きます。

たとえばパンツが商品の場合に、カバンを小物で持つといった設定になると、カバンがパンツにかぶらないよう、肩にかけて持ってもらうなどの指示をして頂きます。

こういったことをカメラマンさんにお伝えするだけでもコミュニケーションが取れ、何度も撮り直しをする必要もなく、みんなが気持ち良くお仕事ができ、流れもスムーズになります♪

また、モデルさんは一人だけではないので、一人が撮っている間に、もう一人は着替えてもらったりして、無駄な空き時間ができないように指示をする事も大切です。

撮影が終わるとお借りした衣装はキチンと元の通りに袋にいれ、キレイに箱詰めをして送り返せる用意をし、ヘアメイク室にゴミが残らないように片付けて終了となります。

このように、現場では全体の動きや流れを把握し、うまくまわして行く事も大切なお仕事になります。また、モデルさんやスタッフへの気配り、お借りした衣裳の片付けや、後片付け等の気配りも大切な仕事の一部になります。

いかがでしょうか?撮影現場のイメージが出来たでしょうか?(*^_^*)現場によって違いはありますが、基本的な流れはこの様な感じです☆

みなさんも、現場に行かれた時はこの様な事を思い出し、想像しながらお仕事を楽しんでみてください(^^♪

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